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【整膚】


〜足の整膚は血流促進力が指圧に断然勝り〜

〜試験ではやった直後に冷たい皮膚の温度が2度Cも上昇〜

                                  整膚学園学長 徐 堅

皮膚の温度が上がり、30分以上持続した

 25年前に私が考案し、研究を重ねてきた「整膚」の血流促進効果は、さまざまな試験によってすでに明らかにされています。そのいくつかをここで紹介しましょう。
まずは、中国西安医科大学(現在は西安交通大学)で行われた試験です。
 この試験では、足の整膚を行うと、約5分後に皮膚の温度の高い状態が30分以上持続したことが確認されました。
 次は、広瀬クリニック(愛知県刈谷市)で行われたサーモグラフィー(体表温度を測定する機械)を使った試験報告です。 
 この試験では、40歳の女性の両腕に、足の整膚と同様の整膚を5分間施術したときと、通常の指圧を5分間施術した時で、皮膚の温度変化を比較しています。

陰圧のほうが陽圧より血流アップ効果は強力

 試験の結果、肌の整膚では、施術直後から皮膚の温度の上昇が見られ、5分後と30分後も効果の持続したことが確認されています。
 一方の指圧の場合、施術直後には整膚と同じように皮膚の温度の上昇が認められたものの、わずか5分後には温度が低下してしまいました。
 皮膚の温度の上昇についても、整膚のほうが指圧よりもはるかに効果の大きい事が確かめられています。
 また、肌を軽く整膚するやり方(陰圧)と、指圧によって肌を押すやり方(陽圧)では、前者の方が血流アップ効果はより強力なだけでなく、その維持時間も長くなる事が分かったのです。
 肌を強く押す指圧は、毛細血管を傷つけやすく、一時的にコリが取れたとしても、再びぶり返す場合が少なくありません。
 そのため、足の整膚は、あくまで軽くつまむ程度の力で行うことが大切になります。強く整膚すると、指圧と同じように毛細血管を傷つけてしまうので、 力加減には十分に注意して足の整膚を行って下さい。

引用;平成30年8月1日発行
   わかさ夢MOOK 「足をつまむと病気が治る!美人になる!」  p18




〜年を取るほど血圧が高くなるのは毛細血管の減少が〜

〜隠れ原因で、足の整膚で増やせば続々と正常化〜

                                  整膚学園学長 徐 堅

毛細血管が減少すると心臓の負担が増える

 高血圧で病院に通院し、薬を手放せないでいる多くの中高年が私の運営する整膚学園で整膚のやり方を学んでいます。
 そして、足の整膚を覚えて毎日根気よく続けた結果、「高い血圧が下がった」「降圧薬を減らせた」という報告を大勢の人たちから聞いています。
 高血圧の改善には、塩分を控えることも大切ですが、実はもう一つ重要なポイントがあります。それは、毛細血管の血流アップです。 血液は、心臓から離れるほど流れにくくなり、体の末端の毛細血管までスムーズな血流を維持するのは容易ではありません。
 さらに、体の末端部で冷えや動脈硬化が進むと、細かい毛細血管の血流はより悪化して目詰まりを起こし、壊死してしまいます。
 こうして毛細血管の血流が滞ると、心臓はなんとかして体の隅々の細胞まで酸素や栄養を届けようとして、 より強い圧力でたくさんの血液を押し出そうとします。つまり、血圧が上がってしまうのです。
 また、毛細血管の数は年齢とともに減り続け、60歳までにピーク時の4割が失われるといわれています。実は、年とともに血圧が高くなるのは、 毛細血管の減少が隠れた重大原因であり、毛細血管の減少を食い止めなければ、ますます心臓の負担が増えて血圧も高くなっていくでしょう。

毛細血管が衰えた肌は硬くなり乾燥している

 そこで、毛細血管の活性化や高血圧の改善に役立てて欲しいのが足の整膚です。
 足の整膚を行なえば、全身の毛細血管の血流がアップします。その仕組みは、皮膚を軽く引っ張っる陰圧力によって毛細血管に血流が流れ込み、 皮膚をもとに戻す際に、毛細血管の血液が押し流されます。
 この陰圧力を血流の要である足を中心に加えていけば、体のすみずみの毛細血管に血液がスムーズに流れて目詰まりも解消し、 毛細血管を増やすことさえ可能になると考えられます。
 高血圧の人が足の整膚を行う場合、最初は足の肌全体が硬くてつまみにくく、かかとやふくらはぎがカサカサに乾燥していくのに気づくかもしれません。
 これは、毛細血管の血流の停滞が肌に現れている状態といえます。しかし、足の整膚を3ヵ月ほど行えば、肌が少しずつ柔軟になってきます。 そして、肌がしっとりと潤うくらいの状態に変われば、血圧も低く安定してくるはずです。
 それと同時に、顔の肌のキメを整い、潤ってツヤツヤしていることでしょう。

リラックス効果や内臓の活性化で血圧が低下

 東日本大震災が発生した2011年以降、私は福島県を何度も訪れて、足の整膚を多くの人に指導しました。
 その当時、被災地では過酷なストレスによって高血圧を訴える人が大勢いましたが、足の整膚を行うとイライラや不安が薄れて血圧も低く 安定すると喜ばれました。会場では多くの人がにこやかな表情になり、あちこちで笑顔が見られたことを今でも鮮明に覚えています。
 また、震災後、夜に寝付けなくなった人もたくさんいましたが、足の整膚を就寝前に布団の中で行うと、 とてもリラックスするので安眠できるようになったという声も聞きました。
 足の整膚を行うと、毛細血管の血流がアップすると同時に皮膚を引っぱった時の刺激が、脳に心地いい刺激として伝わります。 すると、自律神経(意志とは無関係に血管や内臓の働きを支配する神経)のうち、副交感神経(心身の働きをリラックスさせる神経)が優位に働くようになり、 これが血管を拡張することで血圧の上昇を抑えてくれるのです。
 加えて、リラックスした状態では、幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンが脳内で分泌されるため、不安や心配が薄れて血圧の安定を補助すると考えられるでしょう。
 さらに、私の長年の経験にもとづいていえば、足の整膚を行うと、胃・腸・肝臓・腎臓などの内臓の働きも活発になると思われます。 これら内臓の働きが正常化することも加わって、高血圧が改善すると推測されるのです。

引用;平成30年8月1日発行
   わかさ夢MOOK 「足をつまむと病気が治る!美人になる!」 p20,21




〜足の整膚で内耳の血流が活性化!〜

〜自律神経が整い難聴もメニエール病も改善〜

                                  整膚学園学長 徐 堅

血流を促し自立神経の乱れを正す足の整膚

 耳鳴りや難聴、めまいなどの耳の不調は、多くの場合、内耳の血液やリンパ液(細胞から余分な水分や老廃物を運ぶ無色透明の液体) といった水分バランスの乱れが原因だと考えられます。そこで、内耳の水分バランスを改善する方法として、ぜひおすすめしたいのが皮膚をつまんで引っ張る「整膚」です。
 足は「第二の心臓」といわれるように、血液を全身に循環させる心臓のポンプ作用を助ける働きを担っています。そのため、足の整膚を行って全身の血流を一挙に促せば、 それに伴い内耳の血液やリンパ液の流れも活発になります。
 その結果、内耳の水分バランスが正され、耳の蝸牛(聴覚をつかさどるカタツムリに似た内耳の器官)や前庭(平衡感覚をつかさどる内耳の器官) といった器官の働きも活発になり、耳の機能が回復してくるのです。
 また、耳鳴りや難聴、めまいには、自律神経(意志とは無関係に血管や内臓の働きを支配する神経)の乱れも深く関係しているといわれています。 足の整膚を行うと、脳に心地いい刺激が伝わり、自律神経の乱れを正す作用もあります。そうした作用も耳の不調の改善に役立つと推測されます。

メニエール病の予防・改善にも役立つ

 足の整膚は、難治メニエール病の改善にも大いに役立つと考えられます。メニエール病とはグルグルと回るような激しいめまい・耳鳴り・難聴を併発する病気で、 ストレスや疲労がたまっているときに起こりやすいといわれています。
 このメニエール病にも、内耳の水分バランスの乱れが大きく影響しています。メニエール病の発作は、内耳のリンパ液の量が増えて水ぶくれの状態になることで起こり、 病医院では利尿薬を処方して内耳の水分の循環を促す治療が行われています。
 そのため、足の整膚を行って内耳の水分バランスを良好に保つことが予防・改善に役立つと考えられるのです。
 難聴や耳鳴り、めまいなどの改善には、1日3セットを見安に足の整膚を行うといいでしょう。

引用;平成30年8月1日発行
   わかさ夢MOOK 「足をつまむと病気が治る!美人になる!」 p28




〜季節ごとの体の不調も足の整膚に加えて問題部位を〜

〜整膚すれば改善し、不眠や頭痛なら首と頭皮を引っ張る〜

                                  整膚学園学長 徐 堅

冷え性が不眠や体調不良を招く

 私たちの日頃の体調管理は睡眠が不可欠です。睡眠不足や睡眠の質が低下することによって、さまざまな体調不良を招きやすくなりますが、 そのような人たちに施術をしていて気づくのは、手足が冷えている冷え性の人が多いこと。
 気温が下がる冬の季節はいうまでもなく、夏でも冷え性に悩む人は少なくありません。夏に冷え性といっても実感しにくいかもしれませんが、 私たちは自宅や電車、会社、デパートなど、どこに行っても冷房で体が冷やされます。
 冬場の外気や夏の冷房などで1日中、冷気にさらされていれば手足の血流は悪くなるし、自律神経(意志とは無関係に血管や内臓の働きを支配する神経)の働きも乱れます。 こうして知らぬまに冷え性になると、体温調節がうまくできなくなってしまいます。
 私たちの体は、就寝時には手足から放熱して体温が下がり、交感神経(心身を活発に働かせる自立神経)の優位な状態から副交感神経(心身を安静にする自律神経) の優位な状態に切り替わることで眠りに入ります。
 しかし、もとの体温が低くて放熱できなかったり、自律神経の働きが乱れていたりすると、スムーズに入眠できなくなると考えられます。

首の6ヵ所を整膚、頭皮もすき上げる

 冷え性の改善には、足の整膚が最適です。足の整膚は、血流の促進や自律神経の正常化に即効性を発揮します。寒い場所に長時間いるときはこまみに足の整膚を行い、 特に就寝前は念入りに取り組んでください。
 そのうえで、「首と頭皮の整膚」も併用すれば、頭部の血流が増えて不眠や頭痛、めまいといった症状も回復しやすくなるでしょう。
 特に、首の前後には血流を促すポイントがあります。
 首の前面では、@のど仏のすぐ下、A首の中央でアゴと首の境目、Bアゴのエラのすぐ下(左右で2か所)です。
 首の後ろ側は、C首の中央にある骨の出っ張り、D首の中央で髪の生えぎわ、EDの両脇にあるくぼみ(左右で2か所)になります。
 これらを親指と人差し指の腹で2〜4回ずつ引っ張ったら、仕上げに頭皮をすき上げます。前頭部・側頭部・後頭部の順で、髪の生えぎわから頭頂部に向かって3〜4秒かけて行ってください。

3ヵ月で不眠が解消し疲れにくくなった

 首と頭皮の整膚によって、不眠が解消したケースを紹介しましょう。
 神奈川県に住む酒井春代さん(主婦・40歳)は、5年前に第二子を出産して以来、不眠が続いていました。就寝時には小さな物音でも気になり、 子供が動くと目が覚めて寝付けなかったそうです。
 そんな酒井さんは、美容のために整膚を習い始めたのですが、不眠に効果的な方法として首と頭皮の整膚も教えてもらい、昨年の12月から続けています。
 首と頭皮の整膚を行うと気持ちが安らいで入眠しやすくなり、3ヵ月ほどで夜間や早朝に目覚めなくなったとのこと。
 そのほかにも肌がふくっら潤ってきたことや疲れにくくなったことなど、整膚によって体が若返っているのを日々、実感していると酒井さんは話しています。

引用;平成30年8月1日発行
   わかさ夢MOOK 「足をつまむと病気が治る!美人になる!」 p56,57




〜夏バテによる食欲不振や胃弱にはあばらの整膚〜

〜下痢や便秘なら消化を促すわき腹の整膚を試す〜

                                  整膚学園学長 徐 堅

自律神経の乱れは胃腸の不調を招く

 気温が高い暑い日は冷房を聞かせすぎたり、冷たい清涼飲料水やビールなどを飲みすぎたりしがちです。
 ところが、こうして急激に体を冷やすことをくり返していると、自律神経(意志とは無関係に欠陥や内臓の働きを支配する神経) の働きが乱れて疲れやだるさが抜けなくなる、いわゆる夏バテの状態に陥ります。
 特に胃と腸は、自律神経の影響を受けやすい内臓であることから、疲れやだるさとともに食欲不振や胃弱、胃炎を併発するケースがよく見られます。
 また、自律神経が乱れると腸内環境も悪化して下痢や便秘が続いたり、免疫力(病気から体を守る力)も低下してO‐157(腸管出血性大腸菌) などの感染病にかかったりする恐れも出てきます。
 そこで、食欲不振や胃弱など胃の症状には、のどもとから食道、そして胃の付近まで、食べた物の動きに合わせて、 あばら骨の体表を整膚していく「あばらの整膚」を試してください。また、下痢や便秘が続く場合は、腸がある付近の体表をまんべんなく整膚する「わき腹の整膚」を行います。
 これらの整膚を行うと、胃や腸の働きが活性化して消化力や免疫力が高まるだけでなく、自律神経の乱れも正されるので、胃腸の症状が和らぐでしょう。
 なお、あばらの整膚やわき腹の整膚を行う前に、あらかじめ足の整膚をすませておくと、心身がリラックスするので自律神経の乱れも正されやすくなります。

引用;平成30年8月1日発行
   わかさ夢MOOK 「足をつまむと病気が治る!美人になる!」 p58




〜急な動機には左の鎖骨から胸下、息切れが続くなら〜

〜のど下と胸上を整膚すれば心肺機能が安定〜

                                  整膚学園学長 徐 堅

リラックス作用で脈の乱れが治まる

 運動などで体を動かすことは大切ですが、心臓に負担がかかることも忘れてはいけません。しかも、汗をかいて体内の水分が失われると、 血液はドロドロになって血栓(血液の塊)が生じ、心臓の血管につまった場合は心筋梗塞を引き起こします。
 そのため、不整脈を起こしやすい人は、特に夏場はこまめな水分補給を心がけて外出や運動などの前に水をコップ1杯、屋内にいるときも1時間に1杯は水を飲みましょう。
 とはいえ、水分補給や栄養管理に注意していても、急な動悸に襲われることがあるかもしれません。その場合は、整膚を行って心身の緊張をほぐすようにしてください。
 親指と人差し指で左側の鎖骨の下、みぞおち、左胸の下を整膚する「左胸の整膚」を行うとリラックスして脈の乱れも徐々に治まります。 らくな姿勢で3分ほど、左胸の整膚をくり返しましょう。
 ただし、胸痛や冷や汗、手の震え、脱力感などを伴う動悸は狭心症や心筋梗塞の恐れがあります。そのときは周囲の人に症状を伝えて、 速やかに医療機関に連れていってもらうか、救急車を呼ぶ必要があります。
 息切れしやすい場合は、のどの下の気管支から肺の付近にかけて整膚をしていく「両胸の整膚」がおすすめです。胸を広げてゆっくり両胸の整膚を行うと、次第に呼吸が楽になります。
 左胸の整膚と両胸の整膚はセットで行うのが効果的で心肺機能も安定します。動機や息切れの予防法として、これらの整膚を役立ててください。

引用;平成30年8月1日発行
   わかさ夢MOOK 「足をつまむと病気が治る!美人になる!」 p60




〜歯周病やのどのつかえ、口の渇きは下アゴの整膚と〜

〜のどの整膚を行い唾液の分泌を促せば改善〜

                                  整膚学園学長 徐 堅

唾液不足で肺炎を発症する人が多い

 人は汗をたくさんかいて体内の水分が不足すると、唾液が減って口の中はネバつきやすくなります。
 特に高齢者になると、のどの渇きを感じにくくなるので水分を十分に補給しなくなるほか、降圧薬などの服用や噛む力の衰えも加わって、唾液が減ってくるのです。
 このように口の中が乾く口腔乾燥症(ドライマウス)は、歯周病や嚥下障害(食べ物を飲み込みにくくなること)、口臭や逆流性食道炎などの原因になると考えられています。
 さらに、高齢者の場合、唾液不足によって口内に肺炎球菌などが繁殖すると、肺炎を起こしやすくなります。特に体力が落ちている場合は、重症化して命を落とすケースも少なくありません。
 こうした危険をさけるには、ふだんからこまめに水分を補給するとともに(1日2g以上の摂取が目安)、唾液の分泌を促す方法として、整膚を行いましょう。 唾液の分泌をよくする「のどの整膚」も、最初に足の整膚を行ってから、これに取り組むことをおすすめします。
 ただし、外出時や仕事中に口が乾いて不快だったり、食べ物を飲み込みにくかったりしたときなどは、のどの整膚だけを行ってもかまいません。
 のどの整膚は、耳たぶの下からのどもと、鎖骨の上まで丁寧に肌を整膚していきましょう。
 この付近には耳下腺・顎下腺・舌下腺といった唾液腺があり、のどの整膚で肌を適度に刺激すれば口の奥からジワーッと唾液が出てくるのを実感できると思います。
 現在、歯周病や虫歯の治療を受けている人は、歯茎に沿って下アゴの肌を軽く引っ張る「下アゴの整膚」も併用してください。
 下アゴの整膚を行うと歯茎の血流や唾液の分泌が良くなるので、歯茎の腫れ、歯のグラつきなどを改善する効果が期待できます。
 また、のどの整膚や下アゴの整膚を行うときは、指先に強い力を加えず、軽い力でゆっくりと繰り返すのがポイントです。

引用;平成30年8月1日発行
   わかさ夢MOOK 「足をつまむと病気が治る!美人になる!」 p62




〜近視・老眼などの視力低下には〜

〜まぶたの整膚が有効で、0.3の人も1.0に回復しビックリ〜

                                  整膚学園学長 徐 堅

目の疲れから近視や老眼の改善にも効果

 目の肌を引っ張る「まぶたの整膚」は、目の疲れはもちろん、近視や老眼の改善効果も大いに期待できます。
 まぶたの整膚のやり方はとても簡単で、2本の指を使い、皮膚が三角形に盛り上がらない程度に軽くつまむ(陰圧刺激)だけです。位置を少しずつ変えながら、 1秒かけて軽く引っ張ってはもとに戻すことを繰り返します。ごく弱い力で皮膚を次々に引っ張る、それだけでいいのです。

疲れがひどかったらその場でやってみよう

では、まぶたの整膚の具体的なやり方を紹介しましょう。
@まゆの3か所を整膚する
まず、まゆ頭を軽く引っ張って、1秒に1回のリズムで3回引っ張ります。次に、まゆの中央を同様に3回引っ張ります。最後に、まゆ尻を同じく3回引っ張ります。この一連の動作を3度繰り返します。
Aまぶたの3か所とこめかみを整膚する
最初に、「目を閉じてまゆ頭に近い部分のまぶたを軽く引っ張ります。1秒に1回のリズムで3回引っ張ります。そして、目尻近い部分のまぶたの上を3回引っ張ります。 最後に、こめかみを3回引っ張ります。この一連の動作を3度繰り返します。
B目の下の3か所を整膚する
まず、目頭に近い部分の目の下を軽く3回引っ張ります。次に、目の下の中央を同様に3回引っ張ります。最後に、目尻に近い部分の目の下を3回同じく引っ張ります。この一連の動作を3度繰り返します。

 @〜Bの動作は、左右別々に行っても、同時に行ってもどちらでもかまいません。@〜Bを1セットとして、朝晩それぞれ1セットずつの1日2回の目の整膚を行なえば十分ですが、 目の疲れがひどいときは、その場で1セット行ってもかまいません。
 皮膚を引っ張ると、ピンポイントで目のツボを押すよりも刺激を受ける範囲が広がります。ツボの位置は専門家でも特定するのが難しいものですが、 引っ張るやり方ならば、ツボの正確な位置がわからなくても、だいたいの位置で効果が望めます。
 まぶたの整膚を行う場合も、整膚する位置にあまり神経質にならずやってみてください。

引っ張る力はあくまでも軽く!

 まぶたの整膚は、引っ張る力はあくまでも軽く、つまむような感じで十分です。決して押したり、もんだり、強くひねったりしてはいけません。 ツボを押したりもんだりすると、強い刺激によって、痛みや疲れが改善されるように感じますが、体は負担がかかっています。
 なぜならば、皮膚は、優しく引っ張られると軟らかくなり血流も良くなりますが、押すと硬くなって血流が滞ってしまうからです。
 自分の肘を見るとよくわかりますが、机ではほおづえをついたりするうちに、ひじに押される(陽圧)ことで皮膚が硬くなっていきます。立膝や正座などで圧迫されやすい膝でも同じことがいえます。
 実は肩こりも同様で、押したりもんだりと強い陽圧刺激を与えると、一時的には気持ちがいいのですが、実際は余計にガチガチになってしまうのです。
 30年来の頑固な肩こりが、たった5分の陰圧刺激で驚くほど軽くなるケースを私はたくさん見てきました。
 まぶたの整膚を行なえば、目の血流が著しく増え、目の疲れはもちろん、近視や老眼の改善効果も大いに期待できます。実際に、視力が向上し、 眼鏡の度が弱くてすむようになったり、眼鏡そのものが不要になったりする人が少なくありません。
 大切なのは、毎日少しずつでもまぶたの整膚を続けることです。1回に90秒、習慣にしてしまえば楽に続けることができるでしょう。

引用;平成30年8月1日発行
   わかさ夢MOOK 「足をつまむと病気が治る!美人になる!」 64,65




〜下腹部の整膚は膀胱や尿道の働きも回復させ〜

〜冬に多い頻尿や尿もれに鋭く効く〜

                                  整膚学園学長 徐 堅

せきやくしゃみをしても起こる尿もれ

 頻尿や尿もれも中高年になると多くの人に起こる症状で、1人で悩みを抱えこんでいる場合が多く見られます。
 まずは、頻尿や尿もれが起こる仕組みについて説明しましょう。
 尿の正常な回数は、1日当たり5〜6回程度で、一般的に8回以上になると頻尿とされます。頻尿は、ストレスなどの心因性の原因のほか、 尿意をずっと我慢することで膀胱や尿道が柔軟性を失い、その働きが低下して起こるとされています。
 一方の尿もれは、尿を出すつもりがないのに尿がもれてしまう症状です。尿もれにはいくつかのタイプがあります。せきやくしゃみをした時や重い荷物を持った時に、 お腹に力が入ってもれるタイプ、急に尿意を覚えてトイレに行こうとして間に合わずに、尿が漏れるタイプなどがあります。
 尿もれも、主に膀胱や尿道の柔軟性が失われて起こるほか、女性の場合、内臓を支えている骨盤底筋という筋肉が弱まって内臓が下がり、膀胱や尿道が圧迫されて起こる場合も指摘されています。
 このように、頻尿も尿もれも、下腹部にある膀胱や尿道の働きや、その周辺の筋肉が衰えてしまうことが問題なのです。

膀胱の左右の付近の肌を整膚するといい

 私は、頻尿や尿もれを招く膀胱や尿道の衰えの原因の一つとして、下腹部の血流が停滞する「汚血」が関わっていると考えています。
 下腹部の整膚を行なえば膀胱や尿道、その周辺の筋肉への血流が大幅に促され、その機能が回復して排尿の働きを正常に戻すことができると考えられます。
 頻尿や尿もれに効く下腹部の整膚のやり方は、へそ下から恥骨までの肌を整膚します。下腹部の肌を2秒かけてそっと引っ張り、2秒かけてゆっくり離します。 下腹部の肌をまんべんなく整膚するようにしてください。
 特に、膀胱がある恥骨の左右の付近は丁寧に行うといいでしょう。
 下腹部の整膚は、1日4〜5分程度、毎日欠かさず行い、1ヵ月は続けるようにしてください。下半身がポカポカ温まって寝つきがよくなってきたら、 膀胱や尿道の血流が増えてきた証拠です。やがて、頻尿や尿もれの症状が軽減、改善していくでしょう。

引用;平成30年8月1日発行
  わかさ夢MOOK 「足をつまむと病気が治る!美人になる!」  p68




〜足など肌を引っ張る整膚は世界10ヵ国250万人に〜

〜広まり医師も実践する指導を受けられる施設がある〜

                                  整膚学園学長 徐 堅

体温が2度C上昇し30分以上も持続

 足の整膚をはじめとする「整膚」は肌を軽くつまんで引っ張ってから優しく戻す手技療法。それだけで全身の血流が促されることから、 現在、多くの大学や医療機関から注目され、研究が進められています。
 例えば、中国にある西安交通大学では、整膚を行ったあとの皮膚の温度変化が調べられています。その報告によると、 約5分間の整膚の施術で皮膚の温度が2度Cも上昇し、その状態が30分以上持続しました。
 体温の低下が免疫力(病気から体を守る力)を低下させて、病気を招くことはよく知られています。西安交通大学で行われた研究は、 体温をアップさせて免疫力を高めることを示唆しています。 
 最近では、整膚の血流改善効果に着目し、整膚を治療の一助として活用する医師も増えています。主に、内科医が治療に取り入れることが多いのですが、 整膚に関心を寄せ皮膚科医や心療内科医、外科医、耳鼻科医も少なくありません。

  東日本大震災の支援でも大活躍
 整膚は、簡単に行えてすぐ効果が実感できる健康法として、名古屋を中心に日本全国で普及が進んでいて、整膚を行う施設は600ヵ所以上に上っています。
 整膚は日本のみならず世界の医療機関からも注目されており、医療先進国のドイツをはじめ、世界10ヵ国で実践され、約250万人もの人たちが整膚を体験しています。
 このように世界的な広がりを見せている整膚ですが、私は、1人でも多くの人に整膚を知って欲しいという思いから、東日本大震災で被災した人たちの避難所に何度となく赴いています。
 現在、震災の発生から7年以上がたち少しずつ復興が進んでいますが、震災から数年間は新しい住居や仕事が見つからず、避難所での生活が続いている人が数多くいました。
 そうした避難生活での疲れやストレスを少しでも癒してもらおうと、私だけでなく整膚の技術者(整膚師という)たちも、 福島県や福島県から県外へと避難した人たちの避難所を訪れては、ボランティアで整膚の施術と指導を行っていたのです。
 すると、つらい避難生活を送ってきた人たちが、「整膚のおかげで将来の目標ができた」「生活に張り合いが持てるようになった」と口々に言ってくれました。 さらに整膚を体験した人のうち、「自分も整膚師の資格を取って、身近な人たちに整膚を施術してあげたい」という人が現れ、本格的に整膚を学びはじめる人も出てきたのです。
 こうしたことから私は、東北復興のお手伝いの一環として、第3回整膚世界大会の開催地として福島県を選びました。2014年3月に開催されたこの大会には、 中国やドイツ、南アフリカなど9ヵ国から医師や整膚の関係者が参加し、大盛況となりました。
 大会当日は、参加者を対象にした実演や技術指導、講義が行われたほか、乳腺外科の渡辺久美子医師による「乳ガン患者様全員に喜んでいただける整膚の魅力」 と題した記念講演も行われました。
 また、元上海復旦大学付属病院の乳腺外科の医師も、整膚の7年間の臨床実践について講演されました。 袁医師は、フランスやアメリカでも同じ内容の講演を行って大きな関心を集めています。
 国内外で高く評価されている整膚をぜひとも体験してみてください。

引用;平成30年8月1日発行
   わかさ夢MOOK 「足をつまむと病気が治る!美人になる!」  p69,70










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